はじめに(5話共通)
スタートアップの成長フェーズでよく言われている50人の壁。
各企業は仲間を集めるために色々な施策を打ってますね。
あっと驚く採用、福利厚生、綺麗なオフィス、ワークライフバランスetc。
人材不足が叫ばれている昨今、熾烈な獲得競争が繰り広げられています。
なんですが…
人材を獲得すれば企業の利益は向上するのでしょうか?
育成すれば一人当たりの生産性は向上するのでしょうか?
今回は50人の壁についての考察と突破方法について下記の5回に分けて書いていきたいと思います。※書き切れればよいけどw
その1.仕組みを作ること
その2.スタートアップの始まり
その3.壁の正体
その4.拡大再生産する仕組み
その5.成功の秘訣はリードタイム
今回はその1.仕組みを作ること について。
気持ちは移りゆくもの
人間は比較し、飽き、足らず、もっと欲しがる生き物です。
今よりキレイなオフィスに行っても、なんとも感じなくなるオフィス
経験談:オペラシティ最上階
もう20年も昔のことですが、新卒入社のインクス本社がオペラシティの最上階52Fに移転しました。
深夜残業を終え、フロアの全部の電気を消して見る夜景は本当に絶景!でしたが感動していたのも2週間くらい。その後はさっさと寝ることにしました。※いまだとブラックって言われてしまいますね。
今より良い給与の会社に行っても、もっと欲しいのが給与
経験談:年収はいくらあれば満足?
大卒初任給は20年前も今と変わらず20.5万円/月、ボーナス入れて16ヶ月分で年収330万円からスタートでした。
まずは400万円目指し、500万円になったら良いなぁ〜なんて思いながら、600万円になっても生活は大して変わりませんでした。人によって満足できる金額はちがいますが基本的には多ければ多いほどよい。
今より良い福利厚生、今より楽な仕事・・・
所感:ワークライフバランスはね・・・
それは自分で生きる力をつけてから語ればよいのにね。。。なーんて個人的には思ってしまうのでこれ以上はノーコメント。
ようはキリがないということです。
このように現状と違うことに魅力を感じて集まってくるため、現在の欲求が満たされるとそれが日常になり、またより良いものを求めていきます。
採用した人材の定着を前提としてしまうと事業の拡大は難しいですね。
変えられるのは行動のみ
当たり前ですがこのタイミングで創業メンバーは採用できませんので、ビジョンに100%共感し、目的に向かいなんでも全身全霊で取り組む人材の採用は困難です。
にも関わらずこのフェーズのベンチャーはそういった人材を求めがちです。
今までそういったメンバーだけで業務を回してきたからです。
しかしこのタイミングでそのような人材は獲得できません。
ではどうすれば良いか?
拡大するためには、“属人的に回す“から“仕組みで回す“へシフトさせる”ことです。
人の考え方を変えることは難しいですが、仕組みの中で働いてもらう(行動)は変えることができます。
在職中100%のパフォーマンスを発揮してもらうための仕組みを作り、更新し続け、その中で働いてもらうことです。
行動を共にしてその中から同じ想いを持つ人、もしくは変われる人が現れたらお互い幸せですね。
仕組み=システム化が全てではない
一方、”業務標準化”、”仕組み化”と検索すると、◯◯システムで業務効率化とか、自動化などが出てきます。
もちろん否定するものではないですしゴールの一形態とは思いますが、システムを入れたからと言って全てが直ちに効率が上がることはなく、システム化が解決策ではありません。
システムで解決できないものもたくさんあります。
最後に
創業メンバー(属人的)とシステム(自動化)の間をどのようにパフォーマンスさせるかが拡大のキーです。
次回、2.スタートアップの始まりでは、スタートアップの生い立ちから考えることで、50人の壁(阻害要因)になっている想い駆動型→属人化についての話を書く予定です。
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