はじめに(5話共通)
スタートアップの成長フェーズでよく言われている50人の壁。
各企業は仲間を集めるために色々な施策を打ってますね。あっと驚く採用、福利厚生、綺麗なオフィス、ワークライフバランスetc。人材不足が叫ばれている昨今、熾烈な獲得競争が繰り広げられています。
なんですが…
人材を獲得すれば企業の利益は向上するのでしょうか?育成すれば一人当たりの生産性は向上するのでしょうか?
今回は50人の壁についての考察と突破方法について下記の5回に分けて書いていきたいと思います。※書き切れればよいけどw
その1.仕組みを作ること
その2.スタートアップ
その3.壁の正体
その4.拡大再生産する仕組み
その5.成功の秘訣はリードタイム
今回はその3.壁の正体 について。
ゼロから立ち上げたサービスが軌道に乗り始め達成感を得ながらも、限界を感じ始めた創業メンバーたちは、自分たちと共にする仲間を求め始める。
そして”採用しよう!”となります。しかし一向に前進できない。
今回はこのタイミングで立ちはだかる壁の正体について書いていきたいと思います。
アクセル(創業者)
産みの苦しみを味わいながら、やっとの思いで軌道に乗ってきたサービス、この勢いを止めずガンガン伸ばしていきたい!成長のために、工数が足りないならどんどん採用しよう!
ここでアクセル踏まずにいつ踏むんだ?機を逃がすな!と思う創業者。
ブレーキ(メンバー)
一方、そんな経営者に対して現在のサービスは自分達が綱渡りのように品質を担保してきたが、もうこれ以上は物理的に不可能。
かといって、人に任せた途端必ず事故が起こる、それでもいいのか?と思うメンバー。
※実際には、事故は起こるかもしれないけど致命傷にはなりません。このフェーズ(規模感)では、創業メンバーがまたなんとかしちゃうからです。
※この時点で致命傷になるとすれば、ここまで歯を食いしばってくれた創業メンバーが離脱してしまうことくらいです。
結局、創業メンバーも背に腹は変えられないので採用しよう!ということになります。
スキルのある工数が不足(=自分たちの分身はいない)問題
ところでいったいどんな人材が欲しいのか?いくつかあげてみます。
・優秀で、根性がある人(絶対数が少ない。。。)
・頭だけでなく、手も動く人(散々手を動かしてきてもう頭しか使いたくない人≒高い人はいる)
・営業〜サービス提供までできる人(そんな人、世の中が放っておかない!)
・薄給でも将来性に期待してくれる人(やっぱりみんな生きるのに精一杯、不安すぎますよね)
・文句も言わずに・・・(もうやめておきましょうw)
結局、上記のような人材がこのフェーズに来てくれるはずがないですね。。。
実際に集まってくる人材
ではこのフェーズにどんな人材が来てくれるのだろうか?
・スタートアップを勘違いしている人
・どこかで何かに負けた人(≒恨みや妬みを持っている人)
・何かできてもそれしかできない人(それがとてもせまい)
・やる気はあるけど何もできない人
知名度はないし、将来が見えないフェーズですから。
理念→採用→教育という妥協点
仲間にしたい人材は来ないし、集まってくる人材は及第点をおろか最低ラインにも満たない。。。
もしかしたら奇跡は起きるかもしれませんが、求職側にとってもこのタイミングでの入社では創業メンバーになれるわけでもなく、かといって高待遇なわけでもない(お金が潤沢にない)ので求める人材の採用は相当困難です。
よって、先述した”集まってくる人材”×”教育が効く(≒若者)”を獲得するために、改めて(はじめて?)理念を明文化し、採用活動でアピールし、共感してくれた人を採用しよう!となります。
でもよく考えてみてください。欲しいのは”スーパー即”戦力です。一体だれが教育するんでしょう?(もちろん理念浸透は大事なんですがそれだけやっても問題は解決しないということです。)
さいごに
結局、”人”にフォーカスしても求める人材は採用できません。果たしてスキルのある工数が不足しているという問題に対して策はあるのか?
次回、その4.拡大再生産する仕組みでは、”人の属人性に頼らない仕組みについて”の話を書く予定です。
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