【工数集計】で部下の忙しい!を見える化し生産性を向上させるテクニック

はじめに

部下のタスクが溢れており、残業が常態化、最近はモチベーションも下がり気味、ヘルプを考えるもリソースは限られており、人員追加も難しく、明確な手が打てない。

今回はバックオフィスを想定して、上司が部下にヒアリングしながら見える化し、生産性を向上させる手順について書きます。

目的=コスト削減

まずバックオフィスは基本コストセンター(コストだけが集計される単位)なので、適切なコストをかけるべきですが、湯水のようにかける部門ではないので安易なコストUPは適切ではありません。

コミュニケーションの活性化

内容も把握せず、コスト削減しろ!とか残業するな!働き方改革だ!なんて上司がいないこと願いますが、実際どんなことやってもらっていて、どのくらい工数がかかっているのかを把握していない上司は大勢いると思います。

これを機に取り組んで見ましょう。上司は部下に改めて感謝し、部下は上司に見てもらっていることを実感できればと思います。

①タスクの列挙

まずは事実の把握からです。部下から引き出す。思いつくままに列挙してもらう。ポイントは本人に粒度合わせを意識させないことです。

本来引き出すべきタスクが形式にとらわれすぎて言葉に表現できなくなってしまうからです。

②粒度合わせ

可能であれば話を聞きながら、大中小(粒度合わせ、カテゴリ分け等)に分けていき、ヒアリングできるとベストですが、なかなか難しいと思うので何回かに分けて行うのが良いでしょう。

③工数(定常、非定常、ロス)算出

-1、定常タスクの見える化(標準工数×平均件数=工数)

一件こなすのにどれくらいの時間がかかるか?そのタスクの頻度はどれくらいか?これを掛け合わせれば工数が出てきますね。ここでは数値の厳密さ求めるのではなく現状をざっくり見える化するものなので、サクッと進めていきましょう。

-2、非定常タスク見える化(5×問い合わせ件数=工数)

バックオフィスの差し込みタスクとして多いのが問い合わせ対応。ここでは詳細内容まで踏み込まず、対応工数(例えば5分)×件数/×20/月のようにざっくりボリュームを算出してみましょう。

-3、ロス工数見える化(3×タスク総数=工数)

タスク件数が多くなればなるほど切り替えに伴うロス工数が発生しています。定常+非定常タスク数×ロス工数(例えば3分)のようにざっくりボリュームを算出してみましょう。

④納得感

これとても大事です、今まで目の前のことをガムシャラに取り組んできただけだが、書き出すとこんなに多くのことをこなしてきたことの実感を本人は得られます。そしてこれらのタスクをこれから効率的にこなしていくんだという確認ができます。

この取り組みは上司の成果ではなく、タスクをこなしている本人の成果、つまり主役は本人です。

⑤タスク分析

ここからは分析効率化に入ります。

-1、母数の特定と比較

18時間×20日稼働=160Hと比較しましょう。物事を改善するためにはまず母数を特定しましょう。

-2、工数割合、件数割合

続いて何に一番工数を割いているか、何が一番件数が多いか。改善すべき対象を見つけましょう。

-3、オンラインか、オフラインか

時系列に沿って進めるタスク(経費処理等)か、溜めておいてまとめてできるタスク(PCのキッティング等)なのか。

オフラインタスクはマニュアル等の整備をしておけば協力要請しやすいです。

-4、部内か、部外可能か

例えば給与計算を部外にオープンにするのは難しいですね。逆に出張手配などは仕組みを整備すれば各人でできますね。

-5、正常系か、異常系か

意外とありがちなこととして出退勤修正に伴う処理や、欠勤確認などに忙殺されていたりします。これらは全て異常系タスクです。目先処理しなければいけないタスクですが、ルールが守られていれば基本は発生しないですね。

-6、取捨選択できるか

現状を肯定し取り組むだけでなく、本当に必要なタスクなのか?バックオフィスがやるべきタスクなのか?上記分析結果をもとに精査しましょう。

⑥効率化の検討(優先順位=インパクト×少工数)

そもそも手順があいまいだったり、非効率だったりすることがあります。ピボットやマクロ等のテクニックで改善できるものがあったりします。※ここは別途詳細化して行きたいと思います。

⑦コスト比較

上記までで検討した内容をもとに工数集計しても明らかに母数を上回る工数が発生しているようであれば人員の追加等を検討したほうが良いでしょう。定量的な数字があれば判断しやすいですね。

さいごに

私がおススメしている働き方、それは自分のログを取得し、達成度、処理スピードを可視化する。さらに高みを目指すためにフィードバックをかけ、効率化をはかる。これが実践できればどんな取り組みをしていても成長できます。

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